先週の説教要約 「キリストの平和」

○先週の説教要約
『キリストの平和』                    上中光枝牧師
《キリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい。この平和にあずからせるために、あなたがたは招かれて一つの体とされたのです。いつも感謝していなさい》。(コロサイ3:15)
平和特集です。まず、私たちの内に平和が実現することを求めたいと思います。神は、シャロームを完成させる方です。
地球環境のためにと熱心にゴミを分別し、そのゴミを出勤する夫に持たせる光景を「地球に優しく、夫に厳しい妻」と詠んだサラリーマン川柳があります。「ある、ある」と笑いました。私たちは、自覚なしに周囲にダメージを与えながら、自分の使命を達成しようとすることがあります。平和を求める私たちが、実際に身近な人々を生かし、平和をつくり出しているか問われます。


ガンジーは、「平和への道はない。平和こそが道である」と言いました。これこそが平和だと個々の理想を掲げ、正しさを主張し合うなら対立が生まれるだけです。私たちは、異なる方向を持つ人々とどのように共に歩み、平和をつくり出していけるでしょうか。コロサイ3章では《赦し合いなさい》《愛を身に着けなさい》《キリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい》と勧められています。私たちは《神に選ばれ、聖なる者とされ、愛されている》からです。自分だけの力で古い人を脱ぐことはできませんが、私たちの古き人は、キリストと共に十字架につけられています。罪赦されて、キリストの愛を身に着け、愛に支配されるのです。


8月15日に、真珠湾攻撃の総指揮官であった淵田美津雄と、復讐心に燃えて日本への爆撃を行ったジェイコブ・ディシェイザーの両氏が、キリストを心に迎え、憎しみと報復の連鎖を断ち切った物語がテレビ放送されました。二人は十字架の上で《父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです》(ルカ23:34)との主イエスの祈りの言葉で、自分こそが赦されなくてはならないものであること、キリストが自分のために十字架につかれたことがわかりました。主イエスに向き直って、救い主として受け入れたのです。
主イエスに支配される時、平和の実現は私たちの内から始まります。