先週の説教要約 「愛によって生きる」

○先週の説教要約
『愛によって生きる』                   上中光枝牧師
《神は、独り子を世にお遣わしになりました。その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。ここに、神の愛がわたしたちの内に示されました》。(Ⅰヨハネ 4:9)
クリスマスは、2000年以上も前の遠いイスラエルベツレヘムでの出来事ですが、今ここでクリスマスを祝う私たちのただ中にも、神の愛は実現しています。何という幸いでしょう。
クリスマスは日本語で降誕日といいます。「天から下ってきた」「来た」「現れた」「賜った」「神は遣わされた」などと書かれているように、神であるお方が、人となって生まれてくださいました。神は罪によって神と断絶し、失われたままの人間をそのままにはできず、愛する独り子を罪を贖う供え物としてお遣わしになりました。私たちは、誰かのために命がけで頑張ることはできるかもしれません。しかし、誰かを助けるために自分の子の命を差し出すことはできるでしょうか。絶対にできません。神が独り子をお遣わしになられた、ここに神の愛が示されています。
最近、若者のパワースポット巡りが流行っているそうです。私たちは疲れたり、落ち込んだりするとき、パワーが欲しいと願います。また心身の衰えを感じたり、死を前にするとき、自分の存在はどうなるのかと不安を覚え、他者とのつながりが切れてしまうことに恐れを抱きます。人の力の及ばない領域には、外からの力が届かない限り、私たちには自分で自分を生かすことはできません。この人の霊的な痛みに対して、愛そのものであり、命そのものであるキリストが、私たちのところに来て、内に宿ってくださいます。神との命の関係を回復させて、永遠の命を与え、生かしてくださいます。
神は、独り子をお遣わしになり、「愛されなさい。愛されて生きなさい」、「互いに愛し合いなさい。愛し合って生きなさい」と語りかけられます。神から一方的に与えられるアガペーの愛を心に迎えるとき、愛は与える方向に働くでしょう。愛を求める人の心に、人を真に生かす愛がもたらされますように。