2020年8月23日の説教要約 「悪が逃げ去る」

2020年8月23日の説教要約

        「悪が逃げ去る」  照内幸代牧師

                     <使徒言行録 19章11節~20節>

 

さてパウロの第三次伝道旅行の記録を読んでいますが、パウロの時代、奇跡や悪霊ということは日常に存在していました。神様はパウロに特別な賜物をお与えになったので、パウロの身に付けていたものを病人に当てるだけで病気が癒され、悪霊が出て行くほどの偉大なわざがおこなわれていました。

悪霊が、「イエスのことは知っているし、パウロのこともよく知っている」と答えたというのは非常に興味深いですね。人間は、イエス様のこともパウロのことも信じないのに、悪霊はこの二人のことを恐れていたのです。霊なる神様のことは、実は霊である悪霊が一番よく分かっていたのです。CSルイスというイギリスの有名な神学者がいますが、彼はこのように言っています。「小学校一年生の子が、小学校五年生の子にいじめられているとしましょう。力でも知恵でも決して勝つことはできません。しかしこのいじめがやむ方法があります。それは彼のお父さんが現れることです。五年生の子はあっという間にいじめをやめて逃げ去るでしょう」。CSルイスは、サタン悪魔に人間が打ち勝つのは、この方法であると言っています。私たちの父なる神様に頼ることなのです。もし、私たちが悪霊に苦しめられることがあるなら、私たちは世界で一番強い、父なる神様を頼りましょう。

それでは仮に占いの霊なるものだとか、スピリチュアルなスーパーパワーが存在するとして、もしそうなら私たちはそれを信じようということになるのでしょうか。占いが当たるから、何か自分に良いことがあるから、それならそのスーパーパワーを信じようということになるのでしょうか。それはちょっと違います。私たちはその中でも、本物の、命ある力のみ信じるべきです。

ある牧師と話していたとき、その牧師は教会の神様を信じようと思った理由をこう言っていました。「僕の罪の問題を解決できるのは、教会の神様だけだと思った」。この世ではいろんな神様が信じられていますし、よく当たる占い師やちょっといいことを言ってくれる説教者はいくらでもいるかもしれません。しかし、この私の罪の問題をそれは解決できるのか、私に新しい命をそれはくれるのか、そこは大事な点ではないでしょうか。神様は、一体どんなわざを私たちにしてくださったでしょうか。この罪ある私が許されるために、ご自分の独り子を子羊として与えて下さったというわざです。愛のわざです。私たちを子として愛して下さる神様が、私たちをお救いくださるために御子の命すら私たちにくださったというわざです。この世にどんな不思議が起こったとしても、どんな素敵な言葉を言う人がいたとしても、このことから目を離してはいけません。神様だけが、私たちに命をくださるお方なのです。