2018年7月15日の説教要約 「慰めの人バルナバ」

2018年7月15日の説教要約  「慰めの人バルナバ」  中道善次牧師
 <使徒言行録 11:19〜26>


イントロ:イスラエルのメシアニックジューの教会に1994年3月に出席した。英語でなされていた礼拝で、宣教師が説教を語った。その説教題が「バルナバになろう」であった。
バルナバの行ったように、人々の間に入ってゆく、そして神様のために働く人を見いだし、訓練を与え、育てる。そして一緒に働く。しかしいつまでも宣教師がリーダーシップをとることを固執せずに、現地のリーダーにゆだねてゆく。そのようなメッセージで、たいへん印象深かった。
バルナバは、後の大使徒パウロを見いだし、働きを一緒にした。最初は、バルナバとサウロと呼ばれているが、すぐにパウロバルナバにリーダーシップが委譲される。使徒言行録12:25と13:46を参照。
バルナバパウロは、使徒言行録15章ではけんか別れのようにして、別々にパートナーを見つけて出かけていった。使徒15:37〜40を参照。
この記事を、楽観的に読むなら、結果的に、バルナバパウロに自分の働きをゆだね、次の人を育てるようになったと理解できる。

①励ましの言葉を語る
バルナバという名前は、バル(〜の子)+ナビで、直訳では「預言の子」となる。
初期の預言の形態は、音楽を流し、恍惚状態になって預言の言葉を語っていた。
バルナバがどういうスタイルの預言をしていたのかは不明だが、彼は慰めと励ましの言葉を語っていた。
英語では、サン・オブ・エンカレッジメント(励ましを与える人)となっている。
コーチングをバルナバミニストリーと呼ぶことがある。いろいろなコーチングのスタイルがあるが、バルナバミニストリーは、励ましを与え、慰めを与えることに主眼を置くからである。
バルナバの行為が使徒4:36〜37に記されている。
畑を売り、その代金を献げた、とある。ある注解書では、それはたった一区画の畑だ。バルナバよりも、他の人の方が、金額面で言うならもっと多く献げていたはずだとコメントがある。
もしかしたら、使徒言行録5章に出てくるアナニヤとサッピラの方が、バルナバの献げた金額よりも、彼らが献げた土地の代金の一部の方が多かったかもしれない。
だが、大切なことは、教会や神様のためのどんな行為であったとしても、それが人を励まし、慰めるかどうかが問われる。

パウロを信じたバルナバ
使徒言行録9章26節には、誰もパウロを信用しなかったエルサレムの様子が書かれている。
多くの人々は、サウロに対する偏見があったので、最初から耳を貸そうとしなかった。
ところがバルナバは違った。口語訳では、27節「世話をして」、新改訳では「引き受けて」、文語訳では「迎えて」とある。これらの表現から察するに、エルサレムでは、パウロは滞在する場所もなかったようだ。
バルナバは、パウロに宿を提供して、彼の話を聞いた。
彼が殺されるかもしれない。あるいは今まで築き上げてきた人々からの信頼を失うかもしれない危険を冒しての行為であった。
バルナバミニストリーというコーチングの方法では、人の話を良く聞き、一緒に喜ぶことが大切な側面とされる。バルナバパウロに対してそれを行った。バルナバパウロの救いを、共に喜んだ。
しかし別々の行動を取ってから、パウロバルナバは何時、和解をしたのだろう。
パウロバルナバが再び握手をしたとは、聖書に書いていない。しかしパウロは、バルナバから受けた恩を一生忘れることはなかった。それをパウロ使徒言行録を通して伝えたかった。使徒言行録はパウロの同行者であるルカが書いた。ルカは、パウロが真の使徒であることを証明するために、弁護するためにルカは使徒言行録を書いた。パウロ使徒言行録を書くルカに言ったと想像できる。バルナバがいなかったら今の自分はいない。このことをくれぐれもしっかり書いてほしい。
バルナバが自分のことを信じてくれた、受け入れてくれた、世話をしてくれた、人々に紹介してくれ、自分に働きの場所を備えてくれた。

③ヘッドハンター バルナバ
救われて、伝道者担ったパウロだが、駆け出しの頃は、そんなに活躍の機会がなかったようだ。聖書は、はっきりとそう書いているわけではありませんが、使徒11:25〜26より察することが出来るの。
バルナバパウロの可能性を高く評価して、パウロに活躍の場を提供したのです。今の言葉で言うなら、リクルート、あるいは、ヘッドハンティグである。
パウロはタルソスで孤軍奮闘していた。個性の強いパウロの働きは、一人では輝くことが出来ない。
しかしパウロの秘められた宝を認め、バルナバは、パウロを引っ張ってきて、その力を十分に引き出す事に成功した。

 バルナバの4つの特質:
①  人と人との関係を上手く取り持つ、人間関係の潤滑油のような人物
②  人を上手に見だし、用いることの出来る人物
③  広く世界に目の開かれた人、海外に宣教をした人物
④  自分がリーダーシップを取ることに固執しない。パートナーを組んだパウロが、チームリーダーになっていっても、共に働きつづけた。彼は、他の人が自分を超えて活躍する事を喜んだ

私たちもバルナバにならせていただきたい。