2019年6月9日の説教要約
「あなたは幸せである」 中道善次牧師
<申命記33章29節>
韓国オンヌリ教会のかつての主任牧師は、「教会生活が幸せでないと、個人の霊的生活も恵まれません。教会生活が幸福になると、個人も幸福になります。教会が騒がしくなると、自分の生活もどれほど複雑になるかしれません。しかし、教会で日ごとに奇跡が起こり、祝福が溢れ、賛美が流れ、礼拝がささげられるとき一週間は雲の上に浮いているように、気持ちがいいのです」と語られました。
幸せな教会生活、幸せに生きることの大切さを申命記から学びます。
① 申命記の祝福
コンピューターの聖書検索で「祝福」で調べると、口語訳での検索ですが、新約聖書と旧約聖書を合わせて260回出てきます。その中で申命記には37回祝福という言葉が出てきます。全体の1/7です。
この第一ポイントでは、聖書そのものの御言葉の力を味わいたいのです。
申 15:4 あなたの神、主は、あなたに嗣業として与える土地において、必ずあなたを祝福されるから、貧しい者はいなくなるが
申 15:6 あなたに告げたとおり、あなたの神、主はあなたを祝福されるから、多くの国民に貸すようになるが、借りることはないであろう。多くの国民を支配するようになるが、支配されることはないであろう。
申 15:10 彼に必ず与えなさい。また与えるとき、心に未練があってはならない。このことのために、あなたの神、主はあなたの手の働きすべてを祝福してくださる。
あなたは豊かになる。人に貸し、与えるようになるのです。
ある本に、「本当の豊かさとは、自分がどれだけ多くの富を持っているかではない。どれだけ多くを分け与えたか、そこで本当の豊かさがわかる」とありました。
申命記15章の祝福は、豊かに分け与えたり、貸してあげることの豊かさを言っているのです。
次は、申命記28章です。
申 28:2 あなたがあなたの神、主の御声に聞き従うならば、これらの祝福はすべてあなたに臨み、実現するであろう。
申 28:3 あなたは町にいても祝福され、野にいても祝福される。
申 28:4 あなたの身から生まれる子も土地の実りも、家畜の産むもの、すなわち牛の子や羊の子も祝福され、
申 28:6 あなたは入るときも祝福され、出て行くときも祝福される。
申 28:8 主は、あなたのために、あなたの穀倉に対しても、あなたの手の働きすべてに対しても祝福を定められ、あなたの神、主が与えられる土地であなたを祝福される。
申 28:12 恵みの倉である天を開いて、季節ごとにあなたの土地に雨を降らせ、あなたの手の業すべてを祝福される。あなたはそれゆえ、多くの国民に貸すようになるが、あなたが貸してもらうことはないであろう。
これでもかと祝福が述べられている。いたるところで祝福され、豊かにされ、栄えるのです。
ある女性の方が、申命記28:5の「かご(籠)とこねばち(鉢)の祝福」についてコメントされました。女性にとって大切なキッチンの祝福です。食べ物の祝福です。毎日、料理が出来る。町が平和でないと、食糧事情が良くないとこの言葉は言えないのです。
②モーセの祝福の言葉
申命記33章には、モーセの死ぬ前にイスラエル12部族を祝福した記事があります。
申 33:1 これは神の人モーセが生涯を終えるに先立って、イスラエルの人々に与えた祝福の言葉である。
私はこの言葉と、ヤコブが12人の子供たちに死ぬ前に告げた創世記49章を比較しました。
ヤコブの最後の言葉には、祝福ではない言葉が含まれていたのです。ルベン、シメオン、レビ、イサカルに対してです。
ルベンは、創 49:3~4
イサカルは、創 49:14~15
対して、モーセの最後の言葉には、呪いの言葉がないのです。みなそれぞれ祝福したのです。
レビのためには、申 33:8~11
イサカルには、申 33:18
あの人は駄目だ。私たちはそう思うことがあります。しかしそのような人に対しても、「生きるのだ」。そう励まし、祝福されるのです。
レビは、呪いが祝福に変えられたのです。
神はそれぞれに相応しい祝福を与えられます。
③あなたは幸せである
モーセは、イスラエル12部族全体をもう一度26節から総括するのです。
申 33:26 エシュルン(イスラエル)の神のような方はほかにはない。あなたを助けるために天を駆け力に満ちて雲に乗られる。
申 33:27 いにしえの神は難を避ける場所 とこしえの御腕がそれを支える。神はあなたの前から敵を追い散らし「滅ぼし尽くせ」と言われた。
申 33:28 イスラエルは安らかに住みヤコブの泉のみが絶えない 穀物と新しい酒に富み天が露を滴らす土地に。
申 33:29 イスラエルよ、あなたはいかに幸いなことか。あなたのように主に救われた民があろうか。
モーセは29節で、イスラエルよ、あなたは幸せである。神から祝福されているものとしての幸せを実感しなさい。そう命じているのです。
渡辺和子先生の本には、「ありがたいという気持ちで生きている人が幸せを作っている」という言葉があります。
私たちの「ありがたい」という気持ちと共に、神から「お前は幸せだよ」と言っていただき、それをアーメンと言って感謝することであります。
神様から祝福され、幸せな人生を共に送ってまいりたいと思います。